小さくてふにゃふにゃで、本当に可愛かった息子。赤ちゃんの頃からよく泣く子で、成長するにつれて甘えん坊に拍車がかかりました。ちょっと思い通りにならないだけで、すぐにすねたり涙が出たり──そんな姿に「大丈夫かな」と思うことも多かったです。
そして迎えた幼稚園入園。やっぱり不安でした。「ちゃんと通える?友達できるかな?」と心配は尽きません。案の定、入園してしばらくは「行きたくない」と泣きながら訴えてきて、毎朝が大変でした。
そんなある日、妻が息子を送っていく途中で道端にケガをした猫を見つけたそうです。やせ細って動けなくなっていた猫に、息子は真剣な顔でこう言ったと言います。「この猫、うちに連れて帰ってもいい?僕がちゃんとお世話するから!」
そのまま一緒に連れて帰ってきた猫を見て、私も「飼おうか」とすぐに賛成しましたが、妻は少し戸惑っていました。ですが、息子が目を輝かせながら「ぼくが守るよ。ぜったいにお世話する!」と強く言ったその姿に、妻の心も動いたようです。
猫が家に来てから、息子は本当に変わりました。朝もぐずることが少なくなり、泣き虫だったのが嘘のように、猫のことを大事に思って世話をしています。トイレの掃除も、エサの用意も、誰に言われるでもなく自分から率先して行動する姿に、私たちのほうが驚かされています。
気づけば彼はもう、弱虫なんかじゃない。守るものができたことで、少しずつ自信が芽生えたようです。今では、猫のそばに寄り添いながら話しかけたり、布団にそっとくるんであげたりする姿を見て、「なんて優しい子に育ってくれたんだろう」と胸が熱くなります。
わが子ながら、心から誇らしく感じる瞬間です。
○○、うちの子に生まれてきてくれて本当にありがとう。これからも、たくさん一緒に笑って過ごしていこうね。
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