「大丈夫だよ」に頼れなかった私たち──親が感じる育児の孤独

わが子は3月生まれで、体も小さく、同学年の子と比べるといつも幼く見えました。周りの子ができることを、うちの子はまだできない。そのたびに焦りと不安が募っていったのを覚えています。

同じことを何度伝えても繰り返される失敗。「私の伝え方が悪いのかな?」「それともこの子の特性なの?」と、自分を責めることもありました。

相談しても多くの人は「まだ小さいし、これから成長していくよ」と声をかけてくれるのですが、親としてはその言葉だけでは安心しきれない現実があります。

不器用なところは確かにあるけれど、時間をかけて少しずつハサミの使い方や着替えなど、生活に必要な動作が身についていく姿を見ると「このまま見守っていけば大丈夫かな」と思えた時期もありました。

そんな矢先、幼稚園から連絡がありました。「何をするにも他の子の倍の時間がかかる」「急がないといけないときでものんびりしている」と指摘を受け、子育て支援センターの利用を勧められたのです。

センターでは診察はありましたが、「特別な問題は見られない」と言われ、具体的な支援やレッスンはありませんでした。必要があればまた検討しましょう、というスタンス。

同じように幼稚園で支援センターを勧められた友人も、「特別な対応は不要」と判断され、困った時に頼れる場所がなく、手探りで子育てをしていると話していました。

親が子どもに寄り添うのは当然のこと。でも、たとえ特別な支援が不要だとしても、「今すぐ困っている」私たち親子に寄り添ってくれる何かが、もっとあってもいいのではないでしょうか。

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